中学数学は計算・関数・図形と三つの分野に分かれています。
計算は言わずもがな、計算方法を学んでいくんですよね。
四則計算から始まって、文字式の計算、等式の性質、1次方程式、多項式の計算、連立方程式、乗法公式、因数分解、平方根、二次方程式・・・と中学だけでもこれだけの項目を勉強することになります。
当たり前のことですが、これらはすべてつながっているわけで、一つでも分からない項目があると、次につながらなくなってしまいます。
遡れば、小学生の計算からしっかりと学んでいないとダメなのです。
例えば、四則計算ですが、その基本は小学生で学ぶわけです。
カッコの中⇒かけ算、わり算⇒たし算、ひき算の順に計算していくというのは、小学校で習うわけです。
これは中学に上がっても変わることはありません。
追加の考え方として、累乗の計算も優先するくらいでしょうか。
それ以上の追加情報はないのです。
小学生の計算といえば、四則計算のルールや、小数の計算、分数の計算などを学んでいくわけですが、これらがしっかりとできていないと、中学の計算問題は解けないでしょう。
そもそもが学校の授業が理解できなくなります。
中学校の先生は小学校の知識はあるものとして授業しますからね。
いちいち小数や分数の計算を復習していれば、学校の授業時間がなくなってしまいますからね。
関数の分野だって、比例、反比例、一次関数、二次関数と項目が分かれていきますが、それぞれがつながっているのは言うまでもありません。
これも小学生の頃から少しずつ関数の基本をやっているわけですから、小学校の頃の勉強がしっかりとできている子は理解はたやすいでしょう。
図形だって同じです。
平面図形、作図、図形の移動、空間図形、表面積、体積、角度、合同、等積変形、相似、円周角、三平方の定理など、分野は多岐に分かれています。
これも小学生の知識が存分に使われます。
例えば、体積などを求める際に、小学生の頃に習った面積の公式は全て使われます。
長方形、正方形、平行四辺形、三角形、台形、円周、円の面積など、あらゆる公式が使われていくのです。
これを知らずに中学の授業を聞いたところで、ついていけるわけもないのです。
以前いた生徒ですが、小学生の頃の公式を全く知らない子がいました。
その子に中学校の内容を教えようとしましたが、まぁ無理でしたね。
どれだけスゴい先生でも知識がない子に指導することはできません。
そのため、当時その子に指導したのは、小学生の図形の公式でした。
中1の子に小4の内容を指導したのです。
うちは個別指導ですから、進度を変えて指導することができます。
その子は小学生の内容から振り返らないとどうにもならなかったのです。
当たり前のことですが、中1の授業は遅れることとなります。
その子の授業は遅れに遅れ、応用的な知識を指導することができなくなりました。
今まで勉強してこなかったということは、その子は負債をかかえていることになります。
その負債をなくすことができれば、今習っている内容を理解することができるでしょうが、今までのツケを返せなければ、いつまでたっても正規ルートに乗ることはできないのです。
先日行われた大学共通テストもそうですが、勉強はすべてつながっているのです。
共通テストの数学だって、小学校の頃から勉強を継続した子でないと解けないですよ。
抜けた知識が多ければ多いほど、大学受験レベルは解けないのです。
自分の子を大学まで行ってもらいたいと考えているなら、小学生の頃から勉強の習慣を身につけさせましょう。
別に塾に入れろとは言いません。
まずは家庭学習でできるだけ頑張ってみてください。
勉強の習慣を身につけ、できるかぎり自力で頑張りましょう。
いずれ必要だと思ったときに、塾を探せばいいと思いますよ。
残念なのは、将来の夢があるにも関わらず、目の前の試練に立ち向かわないことです。
やらなきゃいけないことから逃げているようでは、自分のやりたいことは実現できませんからね。
それでは、今日はこの辺で。