うちの授業は90分です。
45分を二つに分けて、合間に5分の休憩をはさんでいます。
人間はぶっ続けで90分集中できる能力はありません。
だからこそ、二つに分けて集中しやすい状況を作っているのです。
大手の個別指導塾は90分授業をぶっ通しですから、集中が続くわけがないんですよね。
ほとんどの子が絶対にどこかで集中が途切れていると思うんです。
集団授業の塾の場合、50分授業が主流です。
そのくらいであれば、集中は続くでしょうが、集団授業はサボることが容易なので集中せずにぼーっとしたり、友達と雑談したりしちゃうんです。
一方、うちの45分は集中し続けないと、私に注意されます。
問題を解く手が止まっていたら、すかさず手を動かすように指示するのです。
生徒3名までの個別指導ですから、生徒を監視するのはそこまで大変ではありません。
順に丸付けをしていくと、かなり早いペースで生徒の様子を見ることができるんです。
これはある程度ベテランにならないとできない技術ですけどね。
例えば、大手で働いているアルバイトの塾講師は、生徒の指導に夢中になって、他の生徒を見れなかったりします。
しかも、ブース型の机なので、一人の子に集中してしまうと、他の子の様子は分からないんですよね。
同じように講師1人に生徒3名を指導していても、うちの状況とは全く違うわけです。
このように、集中していない生徒は即座に私に注意される状況ですから、生徒は45分集中し続けないといけないのです。
これって実はかなり大変なことなんですよね。
ただ、ほとんどの子は45分の授業を集中して受けることができています。
仮に入塾当初は、そこまで集中が続かない子でも3ヶ月くらい塾で授業を受けていると、集中が続くようになるんですよね。
この45分の集中というのは、学校の授業を集中して聞く力にも関わってきます。
もちろん、生徒のモチベーションに関わる問題ですが、それでも基本的な能力として、集中力が身についていくんですよね。
意外にこの能力がない子が多いと思いますよ。
いくら塾に通っても、その授業を集中して聞けないようでは成績は上がらないでしょう。
集中して授業を聞くのは、成績を伸ばす上での最低限の能力ですからね。
ぜひ、おうちで実験してみて下さいね。
子どもをリビングで勉強させ、どれだけ集中してやってくれるのかを監視してみるといいですよ。
子どもに集中して50分勉強してごらんと指示をして、ほっておいてください。
10分もしたら上の空になり始め、20分もしたら手が動かなくなると思いますよ。
そういう状況であれば、まずは集中力を身につけることから始めないとダメでしょうね。
塾に入れているのに、いくらたっても成績が上がらないのは、もしかしたら塾のせいではなく生徒本人のせいかもしれませんよ。
それでは、今日はこの辺で。