中3生の数学は図形の問題にさしかかっています。
計算や関数は終わり、もう最終フェーズともいえる図形分野に入っているのです。
図形問題はひらめきが必要だと思われています。
どことどこに関係のある図形があるのか、補助線はどこに書けばいいのか、どう考えれば長さや比を出すことができるのか・・・
考えなくてはいけない問題は数多くあるのです。
図形分野はその子のセンスが必要になります。
計算だけができても、関数の問題が解けても、図形問題は解けるようにはなりません。
もちろん、答えを求めるのに計算能力は必要になってきますし、関数的な考えで図形を求めることもあります。
ただ、計算能力だけが高くても図形問題は解けないでしょう。
実は、私がまさにそれで、計算問題や関数問題は得意だったのですが、図形問題だけはどうしても点数がとれなかったのです。
高校入試の前は、図形問題だけをひたすら解いていたことを覚えています。
当時の私は、自分の頭が固いから解法がひらめかないと思っていました。
自分にはセンスがないのだと思っていたのです。
しかし、それは間違いでした。
人の能力というのは、年齢を経ることによって開花するものがあるのです。
それが「空間把握能力」です。
空間を頭でイメージして、その奥行きまでも想像していく能力です。
よく知能問題で、何個の箱が積み上がっているのかを聞かれる問題や、正面だけを見せてその裏まで想像させる問題などがあります。
「空間把握能力」はまさにその問題が解けるかどうかで判定ができるのです。
これはある程度の経験がないと開花しないものだと言われています。
では、どのような経験が必要なのかというと、幼少期の時期にレゴなどのブロック遊びをさせるといいというのです。
レゴブロックを使って、いろいろなものを創造していくと自然と空間を把握しようと脳が動き出します。
これを幼少期に楽しんでこなしていた子は、図形問題を苦にしないでしょう。
ちなみに、ほとんどの子どもは図形問題を苦手としているものです。
このようなブロック遊びをしているならまだしも、そういう経験がない子は図形問題が得意になるはずもないのです。
ただ、これは年を経ることによって解消されるものです。
中学生の多くが幼い脳なので、図形問題を解くことができないだけなのです。
では、どうしたら、図形問題を解けるようになるのか。
それは、数多くの問題に触れる必要があります。
ひらすら図形問題を解きまくるのです。
しかし、闇雲に解いてはいけません。
その日にできなかった問題は、丸付けをし解法を理解したあと、次の日もその次の日もひたすら繰り返して、問題の解き方自体を暗記していくのです。
つまり、図形問題の解き方をどんどん頭に蓄積していくのです。
どんな数学の問題もパターン化された傾向というものが存在するものです。
であれば、図形問題を得意になるための近道は、ひらめきに頼ることを捨て解法を暗記していくのが正解なんです。
そして、その暗記がある程度進んでいくと、脳もどんどん成長していって、解法が頭から出やすくなってくるのです。
不器用な子でも、練習をすると器用になってきますよね。
それと同じなんですよ。
これから中3は本格的に受験のための勉強を継続していくこととなります。
そのとき、図形問題は苦手だから逃げるのではなく、一つ一つの問題を丁寧にこなしていけるかが、それを乗り越えるかどうかの境界線になりますよ。
ぜひ、チャレンジしてみましょうね。
それでは、今日はこの辺で。