「成功」と聞けば、それが悪いものではないことは誰もが知っています。
しかし、「成功続き」と聞いたらどうでしょうか?
成功が続いているのだから、悪いことじゃないでしょう・・・
と思うと思います。
ただ、教育者は別の考えがよぎります。
それは「大丈夫なのだろうか」という疑念です。
例えば、100点満点を取り続けている子がいたとします。
その子を私は注意することはできません。
なぜなら、間違いがないからです。
間違いがあれば、その間違いを指摘することができます。
ケアレスミスで間違えたのか、ど忘れをしてしまったのか、それとも勉強不足なのか?
そういう間違いの原因を探ることで、その子の問題点を洗い出すのです。
そういう、その子の今までの軌跡を見て、その子の成長具合を測っていくのです。
ただ、満点を取り続けられたら、どこで躓いているのかがわかりません。
躓いていないのであれば問題はないのです。
しかし、問題は唐突に起こります。
いきなり点数の下降が始まってしまうのです。
そして、それが止まることなく続いてしまうのです。
その子のモチベーションの問題かもしれませんが、もしかすると見落としてきた問題点が表出したのかもしれません。
そうなると、今までの軌跡がわからないので、途端にどう育てていくべきかが見えなくなるのです。
もちろん、満点を取り続けているのだから、それ以上にいいことはありません。
ただ、それで満足してしまっては、その子が躓いたときに困るのです。
私たちは最悪の想定をしながら、生徒に接する必要があるのでしょうね。
挫折は誰しも起こるものです。
大事なことはそれをどう乗り越えるからなんです。
心が弱い子や打たれ弱い子は、起き上がれない可能性があります。
そこをしっかりと見極めないと、真の成功を勝ち取ることができないんですよね。
とはいえ、これはあくまでも贅沢な悩みです。
満点をとることは努力をしているからであるわけで、そこに問題は特にないのです。
そして、難問にふれたときに、その難問を解けるような真の学力を身につけさせておけば問題は完全になくすことができます。
私はそれを目指して生徒指導を続けていこうと思います。
それでは、今日はこの辺で。