とある中3生がいます。
その子は中2のころ、うちの塾に転塾してきました。
理由は、以前の塾にいても成績が下がり続けていたからということでした。
入塾当初は勉強への意識は相当に低いものでした。
なぜ勉強しなきゃいけないのか?そこから始める感じでしたね。
とにかく勉強に後ろ向きで、勉強をさせるのにも苦労したのを覚えています。
しかし、何回か定期テストの勉強をさせていくと、少しずつ成績が上がっていきました。
すると、あれだけ嫌がっていた勉強も少しずつ前向きに考えるようになってきたのです。
そこからも浮き沈みはあったものの、成績は少しずつ上がっていきました。
目標であった点数もクリアすることに成功しました。
順調に成績をあげることができていたんです。
ですが、ここでまた問題が生まれました。
その子は、成績が上がっていても自信はつかなかったのです。
自分の学力が上がっているという実感が得られなかったのでしょう。
これは勉強をしたから生まれた疑惑です。
勉強しない子というのは、勉強の全容が見えていません。
どの程度勉強すれば、どの程度成績が上がるかがわからないのです。
一旦勉強を始めてしまえば、勉強の全容が見えてきます。
ここまで勉強してきたものの、まだまだ足りないと、そう感じるようになるのです。
足りないところが分かってくると、途端に不安になってきます。
このままで受験に間に合うのだろうかと・・・
私から見てもその子は十分に成長していましたし、点数はいずれ安定してくるだろうと予想もできていました。
ただ、その子自身が自分の力を信じることができなければ不安は払拭されないのです。
ちなみに、私は志望校に関しては口を出しません。
生徒が自由に志望校を決めればいいのです。
実際この子も志望校に関して、かなり考えていました。
しかし、先日の鹿島学園の結果で特待をとってきてくれました。
今まで頑張った成果がきちんと出てきたのです。
これで、上の志望校にチャレンジすることが確定するでしょう。
このように、最初は勉強への意識が低くても、成績が上がってくると人の意識は変わってきます。
上記の子は、最初はひどいものでしたが、今ではしっかりとした受験生に成長してくれています。
誰でもこのように成長するわけではありませんが、正しいプロセスを経ればきちんと成長するんですよ。
上記の子の受験本番はこれからです。
まだ、本番まで時間がありますので、油断だけはせず突き進んでくれればと思います。
あ、最後に断っておきますが、この成長は塾のおかげではありませんよ。
この子のお母さんが、しっかりとこの子に勉強をさせたからなんです。
結局、子どもを一番変化させられるのは、親なんだと思いますよ。
それでは、今日はこの辺で。