塾の授業でどれだけの成績を上げられるでしょうか?
長年塾講師をやっていますが、授業はあくまでもサポートであり、成績を上げられる代物ではありません。
授業が価値を持つとしたら、それはかなりの勉強をしてきた子に対してだけです。
今まで独学で長時間勉強してきて、勉強への疑問がたくさんある子。
そんな子が塾の授業を聞くと、みるみるうちに吸収できることでしょう。
学校の授業とは違った塾独特の授業を聞けば、勉強テクニックを身につけることができるので、他の人よりの優位に勉強を進めることができるでしょう。
では、勉強熱心ではない子に対して、塾の授業はどんな効果を持つのでしょう。
それは、勉強への興味を引くことです。
学校の授業では理解できなかったことを塾の授業で理解できるようになる。
それが、塾の授業の良さなのかもしれません。
ただし、それはあくまでも興味を促すものであって、成績を上げるものではないのです。
成績を上げるためには、必ず自分で勉強することが大事になります。
少し私の経験をお話ししますね。
以前勤めていた学習塾で、教科研修を受けていたときの話です。
その教科研修内容は高校化学についてでした。
私は高校時代、化学を専攻していなかったので、化学に関する知識は乏しいものでした。
そのため、化学に関してしっかりと知識を持ちたいと思い、研修に参加しました。
研修担当の先生は、高校理科を専門に教えるベテラン講師でした。
私はまじめに授業を聞き、ノートもしっかりと書き、講師の話を集中して聞きました。
授業中は「あ~なるほど・・・そういうことか~」と感心しながら聞いていたのですが、半年後その化学の講座が終わるころには、自分の中に全く知識が残っていなかったのです。
私自身、他の仕事に追われて(言い訳)化学の講座の復習をしっかりとしてこなかったんですね。
それが、知識が身につかなった原因です。
どれだけいい授業を聞こうが、問題を解いて覚えた知識をしっかりと理解しないと意味はないのです。
塾の授業は意味がないもの。
それは、私の実体験を通して、悟ったものです。
大事なことはしっかりとした復習、つまり知識のアウトプットをきちんと行うことですね。
塾の大きな役割は「ペースメーカー」だと思います。
塾の計画は高校受験で受かるまで、大学受験で受かるまで、しっかりと計画を立ててくれます。
その計画に乗っていけば、自動的に高校・大学に合格できるのです。
それを素人が自ら考えて実行していくのは難しいでしょう。
ですが、あくまでもペースメーカーですからね。
マラソンでもそうですが、ペースメーカーについていくだけでは、優勝はできませんからね。
最後は自分の勉強量がものをいいます。
塾を利用するだけ利用して、自分の中の1位を目指して頑張ってくださいね。
成績をあげておいて困ることはありませんからね。
それでは、今日この辺で。