長年塾講師をやっていると、いきなり化ける子供と遭遇します。
日々の中の何気ない言葉や出来事によって、その変化は突然起こるのです。
しかし、長年塾講師をやっていても、なぜその変化が起こったかわからないのです。
きっかけはタイミングが大事で、その人に響くタイミングでないと、変化することはないんです。
私が塾講師になりたてのとき、受け持った中3生がいました。
この子は鹿島高校へ進学し、進学後も清真学園生が通うような塾(今はありません)に通って大学に進学しました。
そして、大学進学後、私に会いに遊びに来てくれて、話をしていたときに、こんなことを言われました。
「先生が大学進学を勧めてくれなかったら、私は大学に進学していないよ」と。
もう3年以上も経っていましたので、どんなことを言ったのか覚えていませんでした。
しかし、その子曰く、私に大学進学について言われなかったら、高校でも勉強頑張ろうとは思わなかったらしいのです。
当時、私は塾講師になりたてで、生徒の質問対応に答えるために何時間も生徒対応していました。
生徒たちも私を慕ってくれていて、何時間も私に引っ付いて勉強していました。
そんな状態でしたから、当時の中3生とはかなり色々な話をしたんですね。
で、あるタイミングで私が投げかけた言葉が、その子に影響を与えたのでしょう。
正直、どんなタイミングで、その子の心に言葉が突き刺さったのかはわかりません。
ただ、色々な話の中にそのきっかけがあったのは間違えないのです。
最近でも、いきなり変化をし始める子供に出会いました。
塾に入った当初は、全く勉強ができなかった子が、中3生になってからいきなり勉強への意識を変え、自ら理解しようと前向きになったのです。
勉強がわかるようになったのが直接のきっかけなんでしょうが、いきなりの変化だったので何か他にもきっかけがあったのかもしれません。
人というのは千差万別ですから、人を変える正攻法というのはないと思います。
結局、数多く話をすることが大事なんでしょうね。
会話の何かが子供に影響を与えることは上の例で学びましたから。
大事なことは子供の未来を決めつけずに話をすることです。
子供というのは、未知の可能性を秘めているものです。
今、勉強ができないとか、やる気がないとかであっても、そんな子でも大化けする可能性はあるのです。
周りは温かい目で見守りながら、いろいろな言葉を投げかけてあげましょう。
決して子供の可能性を否定してはいけませんよ。
どんな子だって変わったら、どうなるかはわからないのですから。
かく言う私も、今後も生徒の突然変異が起こることを期待して、言葉を投げかけようと思います。
それでは、今日はこの辺で。