先生というものは、生徒の未来に責任を持つことはない。

残酷なことを言いますが、先生と呼ばれる者が生徒の未来に責任をとることがありません。

これは学校でも塾でも同じことです。

 

もし、責任をとるのだとしたら、面談などで語ったことについてでしょう。

生徒にとって良いことだと信じてはいるものの、そのアドバイスで生徒がどうなるかは分かったものではありません。

 

私も保護者面談などで保護者にアドバイスをしますし、生徒にも勉強や進路のアドバイスはします。

ただ、このアドバイスがすべて成功しているわけではないのです。

もしすべてが成功しているなら、私の教え子は全員第一志望に合格していることになりますからね。

 

まぁ、言えることは成功率は年々高くなっているといったところでしょうか。

いろいろな経験を経て、私も有効なアドバイスができるようにはなってきましたからね。

とはいえ、まだまだ100%成功するといえないのが残念なところなのです。

 

だからこそ、私たち先生はそのアドバイスに関して責任がとれないのです。

失敗毎に責任をとっていたら、先生になる者はいなくなるでしょうね。

 

投資家が経営コンサルタントにだまされたというニュースも多いじゃないですか。

まぁ、あれは被害者の財産が損なわれていますから、さすがに罰が与えられる案件ですけどね。

そこまでではないにしろ、先生たちだって生徒にアドバイスをするのは、実害がないだけで同じような関係なんです。

 

では、どうしたらいいのか。

もちろん、先生の言うアドバイスを聞かないでほしいと言っているわけではありません。

先生のアドバイスというのは、その人の経験から出されるものなので、全く信憑性がないものでもないのです。

 

有益なアドバイスが数多くあるので、先生の言うアドバイスはとりあえず聞いて問題はありません。

とはいえ、どっぷりと信じ込んではいけません。

あくまでもアドバイスであるわけですから、そのアドバイスも取捨選択が必要なのです。

 

特に進路に関する面談で、学校の先生の提案は魅力的に感じることでしょう。

ただ、それは少々無責任な言動である可能性があるのです。

大事なことは学校の先生であれ、私であれ、その助言はあくまでも参考にする程度でいいということなのです。

 

なぜこんなことを言っているのかというと、学校の先生はよく進路について口出しをしてきます。

生徒側が○○高校、○○大学に行きたいと言っていても、先生側が生徒が望まない進路先を提案してくることがあるのです。

 

学校の先生が言うのだから、そうした方がいいかもしれないと考えるのも仕方のないことだとは思います。

ただ、先ほども申した通り、先生の言うことというのは、無責任であることが往々にしてあるのです。

 

だまされる・・・というと言い過ぎですが、先生がするアドバイスも生徒のためといいつつ、自己保身のためにおこなっている可能性はあるのです。

だからこそ、最終決断は自分で行わなければいけないのです。

 

保護者の方は素人ですから、自分の選択に自信は持てないでしょう。

しかし、責任をとれるのは自分だけなのですから、そこは真剣に調べてほしいのです。

 

ネットで調べるのも良し、知り合いに話を聞くのも良しです。

学校説明会に積極的に参加するのも良し、書店で専門誌を買って読むのも良いでしょう。

 

とにかく保護者本人が努力をしないことには、権力者にいいように操られてしまうのですよ。

世間の詐欺師がだますのも、専門知識がない人ですからね。

 

詐欺師が弁護士をだますことが想像できますか?

さすがに弁護士まで法律の知識を身につける必要はないですが、情報を持っているというのは、正しい選択をする上では大事なことなんです。

 

高3生はこれから夏に向けて面談が組まれていると思います。

事前に調べてから臨まれた方が、良い面談になると思いますよ。

最低でもすべては先生におまかせしますという態度だけは辞めるようにしてくださいね。

 

 

それでは、今日はこの辺で。