うちの塾生には、勉強の才能がある子が数人います。
その才能をいかんなく発揮している子もいれば、その才能を持て余している子もいます。
勉強の才能があるというのは、理解力があるということです。
私の授業を聞いて、すぐに理解し、問題まで解くことができる子というのは、才能があるということになります。
こういう子の授業というのは、どんどん進んでいきますからね。
確認テストでつまづきさえしなければ、ガンガン進めることができますから、こういう子に教えるのはこちらも楽なんですよね。
とはいえ、ただその才能があるからといって、成績がすぐに上がるわけでないのが勉強の恐いところです。
いくら才能があるからといっても、その子が成績を上げようという意思がなければ上がってこないのです。
そもそも授業だけで成績は上がりません。
いかに授業を理解できたところで、その後の勉強をいい加減にやってしまえば、せっかく理解したこともすぐに頭から消え去るのです。
例えば、塾の授業のときしか勉強しない子です。
これは多くの塾に通っている子が陥っている状況ですが、塾に通っている間しか勉強しないのに成績を上げるのは難しいです。
よっぽど暗記の才能があれば、一度の授業で頭に記憶することはできるのでしょうが、それはあくまでも短期記憶に過ぎず、定期テストや実力テストまで覚えていられるとは限りません。
テストでその知識を覚えていなければ、正解が書けるわけもないんですから、点数だって上がってこないんですよ。
才能があるのに成績が上がらない子というのは、何のために勉強しているのかが分かっていないことが多いです。
将来のために勉強しているというのに、将来への希望があまりないんです。
ある意味、「今が楽しければいい」という思考であり、こういう子は「今目の前のことに頑張る」という思考にはなりません。
一番手っ取り早いのは、将来の夢を見つけることですが、無気力の子がいきなり夢を思いつくことはありません。
そうなると、一番便りになるのは親との会話になります。
親との話し合いで、勉強の意義、将来のことが明確になっていきます。
しかし、残念ながら、こういう子がそうなってしまったのも、親が原因なんです。
子どもは親の影響を強く受けますからね。
親子の会話が夢あふれるものでなければ、子どもに希望が生まれるわけもないんです。
勉強の才能は、ただ持っていても何の役にもたちません。
せっかく持っている才能なんですから、有意義に使ってほしいですね。
大事なことは、何のために勉強しているのかを明確にさせること。
それが将来やりたいことを実現するためでも、大学に進学するためでも、他の人に自慢ができるからでも、何でも構わないと思います。
目的なく勉強する人に栄光は訪れませんからね。
子どもとの接し方が非常に大事になりますから、覚悟して臨んで下さいね。
それでは、今日はこの辺で。