長年指導していると、塾講師は効率的なやり方がわかってきます。
毎年のように同じ問題を指導しているのですから、そのやり方に磨きがかかるのは当たり前のことです。
以前は、そのやり方を指導することが学校との差別化になると思い、生徒にバンバン教えていました。
しかし、最近はあまり教えなくなったんですよね。
それよりも生徒に考えさせる時間が増えてきたような気がします。
私が指導するのは簡単なことですが、それはただ私が解けるだけのことです。
生徒はいきなり効率的なやり方を指導されても、なぜそれが効率的なのかに気づかずに習うことになるのです。
終いには、学校では教えないことを指導していることになり、学校との差別化どころか、全く違うことを指導されたという勘違いがおこってしまうのです。
いきなり省力化してしまったやり方を指導していると、確かにそのやり方で点数はとれるようになるのですが、本質を理解せずにその分野を終えてしまうので、どんどんわからなくなってしまうんです。
それでは一時的に理解ができても、つながっていきません。
いずれ塾から離れて自分で勉強するときが来るわけですから、本質を理解させておかないと生徒が困ってしまうんですよね。
だからこそ、本質を理解させる、そして、きちんと解けるようにすることに主眼を置いて指導するように切り替えたんです。
とはいえ、まだまだ理想的な指導ができているとはいえませんけどね。
ただ、目先の点数ばかりを追ってしまい、一番大事な目標をないがしろにするのは、あまりいいとは言えませんからね。
時間はかかるとしても、手を抜かずに指導していこうと思います。
それでは、今日はこの辺で。