塾にもいろいろあると思います。
なんでもかんでもやってあげる塾だったり、
必要最低限のことしかやらない塾だったり、
お金さえ払えばいろいろなことをやってくれる塾だったり・・・
どの塾も成績を上げられているならいいんです。
しかし、私はできるかぎり生徒に干渉しない塾の方がいいと思います。
塾がなんでもかんでもやることを指示すると、生徒は何も考えなくなります。
塾がすべてを教えきってしまうと、生徒は自分で調べなくなります。
塾がいろいろなサービスを用意すると、お金で何でも解決できると勘違いします。
上記のことは、すべて「自分」というキーワードをつぶす作業なのです。
私はこのブログで何度も語っていますが、「塾はいらない」と思っています。
あぁ、これだと語弊がありますかね。
成長していくのに、塾はいらないと言ったほうがいいかな?
塾というのは、あくまでもサポート機関であって、生徒のすべてを変える機関ではありません。
自分ではなかなか勉強ペースが作れなかったり、入試の情報を知ることができたり、勉強方法のアドバイスを教えてもらったり・・・
そういう悩みを持った子をサポートをするのが塾であって、そんなサポートがいらない人にとっては全く無意味な場所なのです。
実際に学校の1位をとっている子の中には、塾に通っていない子がいます。
塾に通わないと成績が上がらないのであれば、この子の存在はなんなのでしょうか?
実は、こういう塾に通わなくても成績が優秀な子というのは、親が優秀なケースが多いのです。
この優秀というのは、頭がいいということではありませんからね。
そうではなくて、子どもを管理する能力が優秀なんです。
子どもの生活の管理が完璧で、徹底して子どもの勉強の時間管理を行います。
必ず毎日勉強するようなシステムを作り、勉強しなかったらキツいペナルティを用意します。
とはいえ、勉強のアドバイスは行いません。
それでは、単なる教育ママですし。
勉強は子どもに任せる代わりに、子どもがある一定の勉強時間を確保することに専念するのです。
こういう優秀な親は子どもに勉強なんて教えないですよ。
子どもが困っていても、調べ方を教えるくらいで、子ども自身に調べさせて終了です。
もしやっているとしても、子どもにテストをしてあげることくらいですかね?
こうやって、どこまで子に干渉するべきなのかをわきまえている人が優秀な親なんです。
こういう人は、子どもがかわいそうだから勉強させるのを控えようなんて思いません。
そうすることで、子どもに甘えが生まれてしまうことがわかっているからです。
もちろん、ずっと子どもに厳しくしているわけではありませんよ。
必ず子どもにご褒美も与えるのです。
そのバランスの取り方が絶妙なんです。
昔、私の教え子に勉強するのを嫌がらない子がいましたが、その子の親は特別なことは何もしていないと言っていました。
でも、いろいろと聞いてみると、親子でお菓子作りをしたり、学校であったことをよく聞いていたり、親子のコミュニケーションを大事にしていましたね。
それが原因でそういう子が育ったのかはわかりませんが、何かのヒントがあるような気がしました。
その子は塾に入った当初はそこまでの成績ではなかったのですが、ひたすら勉強を続けることで、学校で一位をとることができていましたね。
ちなみに、勉強の才能は無い子でした。
理解も遅く、凡ミスも多く、頭の回転も遅い子でした。
しかし、勉強だけは誰よりもやっていましたね。
最終的には名門私立高校に進学しましたが、そもそもそこに合格できるような実力は持っていませんでした。
それを努力でひっくり返したのです。
塾はただきっかけを与えたにすぎません。
勉強するペースと、勉強する場所、そして競い合うライバルたちがそこにいただけです。
塾の授業が優秀だったからなんてことはないんですよ。
当塾はできるかぎり生徒に干渉しないように心がけようとしています。
テスト勉強も、学校ワークを繰り返しやりなさいとしか指示していません。
何度繰り返すのかは、生徒次第です。
期限は決めますけどね。
それを守らなければ、罰ゲームも与えます。
それでも守らなければ、最悪、塾を辞めてもらうこともあります。
成績を上げるための近道なんて、もともとないんです。
勉強をするかしないのか・・・成績を上げるために要求される選択はそれだけなんですよ。
自分の子とどう向き合うのか、塾任せにしていいのか、よくよく考えてみてくださいね。
それでは、今日はこの辺で。