最近の生徒を見ていると、人と比較されるのを極端に嫌がる生徒がいます。
もちろん、人と比較されるのは気持ちのいいものではないのかもしれません。
しかし、世の中、人と比較されることが多すぎます。
仕事につけば、否応にも同僚と働きの成果を比較され、そこで優秀な成果を出したものが出世をしていきます。
上司は平気な顔で、○○に比べてお前は何だ!!と叱ってきます。
職場によっては比較されることもなく、のほほんとした雰囲気で働ける場所もあるでしょう。でも、大半の職場は比較されることを覚悟しなくてはいけません。
私はよかれと思って、生徒を比較することがあります。
ただ、それは激励であって、馬鹿にするためのものではありません。
高校入試でもそうですが、勉強でも競争が待っています。
人よりいい点をとれた生徒が合格し、人よりも悪い点数をとった生徒が不合格になるのです。そこでは自動的に人と比較されてしまうのです。
もちろん、大差がついた相手と比較するのはかわいそうかもしれません。
大差がついているということは、そう簡単に差が埋まるはずがないからです。
比較するのであれば、成績が近い存在か、もしくは同じ高校を目指している存在にするべきだと思います。
人との競争原理をすべて排除する世の中があれば問題はないですね。
ただ、そんな理想郷は存在しないんです。
必ずどこかで比較されることを経験することになるんです。
そんなとき、心が強くなければ、打ち負けてしまいます。
そうなると、社会ではドロップアウトしてしまうこととなり、復帰するのに苦労してしまいます。
理想は学生時代から競争に身を置くことです。
周りにライバルを見つけ、その存在に打ち勝とうとするのです。
負ければ悔しがり、勝てば大いに喜べばいいのだと思います。
だからといって、競争ばかりを気にしていても、それは意味がありません。
大事なことは、自分が成長するために、あえて競争原理を取り入れることなんです。
もちろん、競争原理を持ち出さなくても、自分をしっかりと持っていて、自分の成長を心から考えられる子であれば問題はありません。
競争することを最初から否定しないでくださいね。
競争の中で人はおのれを磨き、成長していくのですから。
それでは、今日はこの辺で。